■  手術に欠かせないアミノ酸



アミノ酸輸液の開発がはじまった当初は、たんぱく質を成分として動物実験が行われていました。ところが、たんぱく質を静脈内に投与すると、からだは異物と認識して激しい拒絶反応を起こし、動物は死んでしまいました。しかし、たんぱく質の代わりに、その成分であるアミノ酸を用いたところ、動物が死ぬことはなくなりました。輸液にはたんぱく質でなく、その成分であるアミノ酸を使うことが不可欠だったのです。

現在、広く医療分野で利用されている高カロリー輸液には生命維持に必要な五大栄養素(たんぱく質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラル)を混合しますが、上記の理由で、ここではたんぱく質のかわりにアミノ酸の混合物が使われています。同時に、発酵法を中心としたアミノ酸生産技術の進歩のおかげで高品質なアミノ酸を安価かつ大量に生産できるようになったこともアミノ酸輸液の普及に貢献しているのです。

小腸の大量切除をすると、十分な栄養を食事から摂れるようになるには数年以上かかることもあります。このような患者さんの手術後の栄養管理には、アミノ酸を含む高カロリー輸液が不可欠です。在宅静脈栄養法システムが確立されたことによって、それまで長期入院を余儀なくされていた患者さんたちが、医師の指導のもとで自宅で安全に高カロリー輸液が使えるようになって、自宅で栄養管理と治療を行う例が増えてきています。

自宅での栄養管理には成分栄養剤も活躍しています。小腸や大腸に潰瘍ができ、激しい下痢や腹痛を起こす、あのクローン病は、症状が悪化すると食事がほとんど取れなくなるために、栄養状態が悪くなり、さらに症状も悪化するという悪循環を起こします。最近では症状に応じて成分栄養剤と食事との割合を調整することで、社会生活を送りながら治療もできるようになってきました。今後健康維持などさまざまな分野でアミノ酸の活躍は大いに期待されています。


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